『Goならわかるシステムプログラミング』を読んだ
最近同著者の『Real World HTTP』が楽しく読めたので『Goならわかるシステムプログラミング』も拝読した。
Goならわかるシステムプログラミング(紙書籍)www.lambdanote.com
読んだ理由
Go言語には興味があったが公式ドキュメントや文法を学ぶための本は途中で飽きてしまうため、本書のような何かしらテーマのあるものがよかった。
内容
こちらに記述されている通り ASCIIの連載から大きく以下が修正されている。
- 連載の分量の関係で、同じテーマを何回かに分けていたのをまとめた
- 並列処理の記事からチャネル関連を抜き出して、加筆を大幅に加えて独立した章に
- タイマーやクロックについての章を追加
- セキュリティについての章を追加
- Go 1.9で追加されたもろもろを追加
- 締切の一週間前に、連載で紹介したIntelliJ IDEAのCommunity版で、Goプラグインがダウンロードできなくなったというレビューの報告を受けて急遽Visual Studio Codeに差し替え
- 高尾編集長の徹底的な修正で日本語が大幅に改善した
- 雪だるまの絵が、妻の書いたフクロウに変わった
所感
普段はPHPを書いているため並列処理に馴染みがなかったが、並列処理のためにどういった機能が必要で、いかに実現されているか理解できた。(使いこなせるとは言っていない)
また、2~3章あたりのio.Writer, io.Reader インタフェースの解説で低レイヤーとのつなぎを意識できるようになったのも全体の理解の助けになった。 内容はGo寄りのものが多いとはいえ、他の手法の紹介もあり足がかりにもよい。システムコールを周り真面目にやるなら『詳解UNIXプログラミング』あたりも読まないとなーっと言った感じ。
あと、githubのissuesでエラッタ管理するのは面白い仕組みだと感じた。 ただ、刷、版を重ねると管理するのも大変になりそうとも思った。
写経した内容は以下に残した。
内容関係ないけど、フクロウのイラスト可愛くて好き
次何しようかな
「みんなのGo言語」を読んだ後に、Kent Beckのテスト駆動開発をGoで書く予定。
- 作者: 渋川よしき,ごっちん
- 出版社/メーカー: ラムダノート
- 発売日: 2017/10/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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修正が多いファイルをリファクタリングの対象にする
長期に運用されているアプリケーションでは多くの領域が全く変化しない状態になって、開発が進行しているのはごく少数の機能やその周辺のみとなることが多い。
特定のファイルが頻繁に編集されている場合、 そのファイルはリファクタリングの理想的なターゲットの一つと言える。
# 直近1年間で最も頻繁に編集された10ファイルのリストを取得する(空白行は除く) git log --since="1 years ago" --pretty=format:"" --name-only| \ grep "[^\+s]" | \ sort | \ uniq -c | \ sort -nr | head -10
レガシーソフトウェア改善ガイド (Object Oriented Selection)
- 作者: クリス・バーチャル,吉川邦夫
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2016/11/11
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FTPでログインは成功するがコマンドがタイムアウトする
事象
EC2上にftpサーバを構築すべく、vsftpdをインストールした。 ログインは成功するが、外部のftpクライアントからコマンドを実行したらタイムアウトする
$ ftp 192.168.1.10 Connected to 192.168.1.10 (192.168.1.10). 220 (vsFTPd 2.2.2) Name (192.168.1.10:ec2-user): ec2-user 331 Please specify the password. Password: 230 Login successful. Remote system type is UNIX. Using binary mode to transfer files. ftp> ls 227 Entering Passive Mode (192,168,1,10,235,43). ftp: connect: Connection timed out
原因
logに出力している通り、本環境はPassive Modeで稼働している このときは制御portには21が使われていたが、データ転送はサーバに指定してあるポート(60000-65000)で接続していた。
- /etc/vsftpd/vsftpd.conf
pasv_min_port=60000 pasv_max_port=65000
今回は21番ポートは開いていたが、60000-65000番ポートをVPCのセキュリティグループでアクセス権限していたためコマンド実行に失敗していた。 (iptablesや別ACLで制限している可能性もあった。)
おまけ: PASV レスポンスについて
60000-65000のポートで接続されていたことを確認する
227 Entering Passive Mode (192,168,1,10,235,43).
[192,168,1,10]の箇所は IPアドレスの第1-第4オクテットを10進表記したもの。 [235, 43]の箇所は ポートの第1,第2オクテットを10進表記したもの。
ポート番号を確認すると 10進数:235 -> 2進数:11101011 10進数:43 -> 2進数:00101011
結合すると 11101011 00101011 10進表記に直すと「60203」
- ポート:60203で接続されたことがわかった
Audit ってなんだ
Audit イズ 何?のレベルだったのでメモる
/var/log/messages にログ出力を見つける
auditd[1225]: Audit daemon rotating log files
システムコールの監査ログ(audit.log)をローテートしたよの意
Audit ってなんだっけ
Linux Audit システムは、システム上のセキュリティ関連情報を追跡する方法を提供します。事前設定ルールに基づき、Audit はシステム上で発生しているイベントについての情報をできるだけ多く記録するためのログエントリーを生成します。この情報は、セキュリティポリシーの違反者と違反者によるアクションを判断する上でミッションクリティカルな環境で必須のものです。Audit は新たなセキュリティをシステムに追加するわけではありません。システム上で使われているセキュリティポリシーの侵害を発見するために使用されます。これらの侵害は、SELinux などの追加のセキュリティ対策でさらに防ぐことができます。
第7章 システム監査 - Red Hat Customer Portal
ログをみる
audit関連ファイルのデフォルトパス
- config:
/etc/audit/auditd.conf
- rule:
/etc/audit/audit.rules
- log:
/var/log/audit/audit.log
ログファイルの一部
type=USER_AUTH msg=audit(1503126566.333:87164): user pid=8535 uid=0 auid=501 ses=14381 subj=unconfined_u:unconfined_r:unconfined_t:s0-s0:c0.c1023 msg='op=PAM:authentication acct="root" exe="/bin/su" hostname=? addr=? terminal=pts/4 res=success'
見やすくすると
type=USER_AUTH msg=audit(1503126566.333:87164): user pid=8535 uid=0 auid=501 ses=14381 subj=unconfined_u:unconfined_r:unconfined_t:s0-s0:c0.c1023 msg='op=PAM:authentication acct="root" exe="/bin/su" hostname=? addr=? terminal=pts/4 res=success'
- 上のログではUID 0(=root)のユーザがrootユーザとしてログオンを試みて成功したことを記録している。
7.6. Audit ログファイルについて - Red Hat Customer Portal B.2. Audit 記録のタイプ - Red Hat Customer Portal